今日は、子育て中の親御さんからのよくある質問について私の考えを書いてみます。
「子どもがゲームばかりしていて勉強をしない。時間を決めてやめさせるにはどうしたら良いか。」という内容。
娘が中学生の頃にも周りのお母さんたちからよく聞いた話です。
幸い私たち母娘はゲームが下手くそなのでハマったことがないんですけどね笑
私の考えはこうです。
1つの方法として、決定権を与えるというやり方があります。
子どもが「テレビ見ていい?」とか「ゲームしていい?」と、親に確認してきたりしますよね。
そんな時に「1時間だけよ!」などと親が時間を決めたりしていませんか。
学校からの夏休みのお手紙などにもよく書いていました。
「テレビやゲームは時間を決めてやりましょう。」って。
もちろん時間を決めることは大切だと思うのです。
そうでないとダラダラしてしまいますからね。
でも親が決めた1時間という枠。
それが過ぎると少々怒り気味に「いつまでゲームしてるの!1時間だけって言ったでしょ!」と言ってしまうことないですか?!
子どもからすると「1時間だけって決めたの自分じゃないし。しかも急に怒られても時間なんて見てなかったし…」となるわけです。
渋々ゲームをやめる子ども。
でも、心はまだゲームに囚われたまま。
勉強に取り組んでも集中できない。
なんだかモヤモヤ。
日常によくありそうな光景です。
ゲームをする前のやりとりをこんな風に変えてみてはどうでしょうか。
子どもに「ゲームしていい?」と聞かれると「どうぞ!」と快く答える。
その際に「時間だけ決めて!」と子ども自身にゲームをやめる時間を決めさせるのです。
さらに時計を気にしなくても良いようにアラームを設定させます。
必ずそれをしてからゲームを始める習慣を身につけさせる。
こうして子どもが決めた時間内は、口出しをせずに存分にゲームに没頭させてあげるのです。
最初は決めた時間のアラームでスパッとやめるのは難しいかもしれません。
ゲームのタイミングもあるでしょうからね。
それを考慮して少し前にアラームをかける子もいるでしょう。
性格の違いにもよります。
そういう時間設定も自分で考えるようになる。
ひとは誰かから言われて決められたことよりも、自分で決めたことの方が守りやすいのです。
それは大人も子どもも同じです。
ここでもうひとつ大切なことがあります。
子どもがゲームをやめて勉強モードに入ったときに、親がテレビやスマホを触らないことです。
子どもの勉強時間に合わせてこちらも何かするように時間帯を合わせるのです。
例えば、子どもがゲームをしている時に親は食事の準備をしている。
終わったから親は休憩でおやつを食べ始める。
なんてことになると、子どもはそれに釣られて勉強モードには入りづらくなります。
これを逆にして、子どもがゲームをしている間に親も休憩する。
そして勉強モードに入る時に親も何か仕事をし始める。
オンとオフの切り替えのタイミングを合わせるのです。
このほうが子どもは集中しやすくなります。
自分に期限を決めさせるというのは、職場でも応用できます。
期日が曖昧な仕事などを若手社員に依頼するときは、自分で期日を決めさせるのも良いかもしれません。
「◯日までにこれを仕上げなさい。」と言うよりは「いつまでにできそう?」と本人に確認するのです。
「空いている時にやっておいて!」と依頼するより効率よく仕上がりますし、依頼された方も自分のペースででき、達成感も得ることができます。
最初は小さなことからかもしれませんが、決定権を与えてみる。
自分で決定したことを守ることで、ひとは自信を得ることができます。
これぞまさに習慣力なのです。
習慣とは言い換えると、自分との小さな約束事を守るということ。
さらには自分を裏切ることができないので、誰が見ているわけでなくとも、自分が見ているという感覚を持つようになるのです。
ひとの目よりも自分の目を気にするようになります。
小さなことからこういった体験を繰り返すことが、自分に自信を持たせ、自己肯定感を高めることになるのです。
子育ても若手社員の育成も同じことが言えます。
大切なのは親や上司に言われた通りに動くひとに育てることではありません。
自分の頭で考えて動く。
やり方が違ったらまた別のやり方を自分で考える。
仕事の順番や効率も自分で考えるようになる。
「ゲームしていい?」と聞く子どもが、時間を気にするのが嫌だからと先に勉強を終わらせるようになるかもしれません。
「いつできそう?」と聞かれた若手社員が、自分の仕事のペースや力量を客観的に見て、効率よく業務を遂行するようになるかもしれません。
「そうは言ってもうちの子は…そんなことしたら延々ゲームしてると思うわ…」って。
親御さんからよく聞くフレーズです。
本当にそうでしょうか。
子どもを信頼してやってみてください。
すぐにはうまくいかないかもしれませんが、徐々に変化が見られるはずです。
大切なのは心から信頼すること。
うちの子は大丈夫!うちの社員は大丈夫!と育てる側が相手をきちんと信頼して任せる。
疑念を持っているとその心は相手に伝わってしまいます。
これは大人でも子どもでも同じです。
ひとを変えたいならまずは自分が変わること。
相手から信頼されたいなら、まずは自分が相手を信頼することです。
ここでのシェアが同じような悩みを持つ方の参考にもなれば嬉しく思います。